2012-05-18

クリストフ・ルセのチェンバロ

雷雨があったり、地震があったりした一日だったが、思いがけぬ機会を得たコンサートの話。

前から参加している会員制の、「行けなくなったチケットを定価以下で譲る」事を主旨とするサイトの会員から、いいコンサートチケットを、譲って貰った。
今日の夜7時開演で、フランスのチェンバロ奏者、クリストフ・ルセのコンサートがあり、私は行きたいと思っていながら、うっかり予約するのを忘れ、気がついたら、完売。
そこの会場が主催するコンサートは、内容がいい割に安いので、すぐに売り切れになることで有名。
そこで買ったチケットを、オークションなどに出すことは、禁止されているが、せっかく手に入れたチケット、行けなくなったから譲りたいというコメントは時々見かけるし、定価より安く譲るのなら、空席が出来るより、誰かが代わりに行く方がいいに決まっている。

たまたま、クリストフ・ルセのコンサートチケットが、一枚余ったという記事を、午後3時過ぎになって、件のサイトで見つけた。
私の家からは近い会場なので、今からでも間に合うと判断、メールしてみたら、まだ、引き取り手がいないので、譲りますとのこと。
夫は会合に出かけ、夕飯は要らないというので好都合、急遽、コンサートに行くことになった。
チケットの譲渡主は、見ず知らずの相手だが、私くらいのシニア女性と分かったので、会場で手渡しして貰うことにし、バスで出かけていった。
公演時間15分前に入り口で落ち合い、定価の500円引きの、2000円でチケットを譲って貰う。
「有り難うございます」で、お金を渡し、チケットを確認して受け取り、それで終わり。
こういう事は、用が済み次第、ヘンに後を引かずに、さらっと終わる方がいいので、助かった。

席は、予め、知らせてくれていたとおり、武蔵野小ホールの前から5列目、右寄り。
演奏者の手が見えないのは残念だったが、聴きやすい場所だった。
ルセ自身の希望らしく、休憩無しで3ステージ、クープラン、ラモー、デュフリの曲を演奏した。
この人の演奏を聴くのは初めてだったが、最近、私は、古楽に親しんでいるせいか、ピアノよりは、チェンバロなどが好きになっている。
大変、聴き心地が良かった。
アンコールは3曲。
曲目が聞き取れなかったが、クラブサン曲集のものらしい。
思わぬ収獲のコンサートだった。
また機会があったら、聴きたい演奏者の1人となった。

動画を検索したら、結構沢山出てくる。
オーケストレーションの物も多い。
今夜の演奏曲ではないが、ルセの独奏の一つを、動画としては長いので、URLで引いておく。

fmdsta さんが 2011/03/03 にアップロード
L. Couperin - Suite en fa majeur
http://www.youtube.com/watch?v=CmI-mxLSmng&feature=related

- Prélude
- Allemande grave
- Courante
- Sarabande
- Branle de Basque
- Gigue
- Gaillarde
- Chaconne
- Tombeau de M. de Blancrocher

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2012-05-03

サクル・リュス(その1)ー前夜祭

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2012は、ロシアがテーマ。
"Le Sacre Russe"、全角、半角混じって書きにくいし、カタカナだとやたら長いから、以後、サクル・リュスと書くことにするが、取り敢えず前夜祭のこと。

このチケットだけ、早めに手に入れておいた。
大ホールだから、当日でも席はあると思ったが、翌日からの連休を控えて、子どもも多く参加しそうな、ポピュラーなプログラムが、2時間の中にびっしり組まれている。
曲の多くは、抜粋だが、演奏者や楽団は、まだ聴いたことのない人たちがほとんど。
クラシック初心者の私にも、楽しめそうに思った。
チケット代も安いので、案外と売り切れになるかもしれない。
昨年、一昨年は、私にとって、どうしてもと言うほどのプログラムではなかったり、信州の小屋で過ごしたりで、ラ・フォルには行かず終い。
だから、今年も、3月に先行予約が始まった頃には、行くか行かないか、半々だった。

ぴあチケットで、先を争っての買い方も、得手ではないし、プログラムも、余り見ていなかったのだが、ロシアの音楽は好きなジャンル。
ブックマークに入れてあるラ・フォルサイトからは、頻繁に案内メールが来るようになり、曲目も、日本では生では聴けないような人たちの作品が多く演奏される。
段々行きたい気持ちになり、夫に言うと、「オレは、天気の具合さえ良ければ、信州に行きたいから、君は好きなようにしなさい」と言うことで、遅まきながら、コンサートの予定を立てる事になった。

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2012-04-20

モーツァルトのオペラ「ドン・ジョバンニ」

しばらくモーツァルトから遠ざかっていた。
昨日、新国立劇場オペラパレスで、「ドン・ジョバンニ」を見た。
オペラは、初日は避け、中盤くらいの日時(長いものはなるべく平日のマチネー)を選ぶことが多いが、今回は、たまたま初日18時半開演のものになった。
年間予約は、まだ他の予定が決まっていないときに申し込むので、予定が入りそうな土日休日は避ける。

むかしは、音楽よりも演劇や歌舞伎、文楽が好みだったので、井上ひさしのこまつ座や、杉村春子さん現役の頃の文学座の芝を見ていた頃、初日と千秋楽を両方見ると言うことをしていた時期があった。
舞台は生であるから、その日に急病で出演者が変わったり、自分の急用でパスしたりというリスクがあるが、初日と「ラク」では、芝居がずいぶん違うことを発見したりで、面白かった。
初日は、役者が、セリフや仕種が、手慣れていなかったりするときもあるが、熱気というか、何が起こるかわからない緊張感が、一つの魅力であり、千秋楽は、芝居が完全に出来上がって、安心してみていられる代わりに、何処か、「これで終わり」というような、安心感というのが、役者達の気持ちにあるせいか、ちょっと緊張感に欠けるなと思うこともある。
その辺の落差を愉しんだものだった。
初日がいいという人、「ラク」に限るという人、それぞれだと思う。

しかし、チケット代のかさむ芝居を2回見るという「贅沢」も、クラシック音楽のコンサートが加わるようになってから、段々難しくなった。
特にオペラは、一般にチケット代が高いし、これだけは夫の分まで私が買うことになっているので、年間のスケジュールを睨んで、今までに見ていない演目を中心に絞ったが、今シーズンは、7演目選び、他に息子夫婦と一緒に「蝶々夫人」を見たので、6月の「ローエングリン」で8つ見ることになる。
次のシーズンは、そうやって絞った結果、5つになったが、息子夫婦のために、わかりやすく愉しい演目を残してある。

さて、そうやって久しぶりに見た「ドン・ジョバンニ」、ああ、モーツァルトは、やっぱりいいなと思った。
愉しく、良くできた舞台だった。

指揮:エンリケ・マッツォーラ
演出:グリシャ・アサガロフ
合唱:新国立劇場合唱団
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
チェンバロ:小埜寺美樹

ドン・ジョバンニ:マウリシュ・クヴィエチン(バリトン)
騎士長:妻屋秀和(バス)
レポレッド:平野 和(バス)
ドンナ・アンナ:アガ・ミコライ(ソプラノ)
ドン・オッターヴィオ:ダニール・シュトーダ(テノール)
ドンナ・エルヴィーラ:ニコル・キャベル(ソプラノ)
マゼット:久保和範(バスバリトン)
ツェルリーナ:九嶋香奈枝(ソプラノ)

ドン・ジョバンニ役のバリトンは、素晴らしかったし、妻屋さん、平野さん、若いソプラノの久嶋さんは、ヨーロッパから来た歌手達に引けを取らない出来だった。
オッターヴィオのテナーが、やや精彩に欠けていたが、合唱団も良かったし、オケも、オペラの得意な東フィル。
よく知ったアリアが沢山出てくるのも、やはりモーツァルト。
「モーツァルトは、オペラの中では一番難しい」と、若いオペラ歌手のテナーから、聴いたことがあるが、お客に、そんなことは感じさせずに愉しませてくれる点では、一番だと思う。 
特に重唱が素晴らしく、よくこんな音のバリエーションが思いつくものだと、感心する。
休憩25分を挟んで、終わったのが9時半。
休憩中は、3階席から1階のホワイエに降り、ワインを飲んだり、売店を覗いたりする。
昨日は知った人に会わなかった。
「歌うドイツ語ハンドブック」という本を、買ってしまった。

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2012-04-09

心に留まっている映画

3月に、池袋の「文芸座」で見たテオ・アンゲロプロスの映画については、日記に書いた。
2012年03月16日01:20 「テオ・アンゲロプロスの映画」
http://juillet.cocolog-nifty.com/lyric/2012/03/post-3e94.html

そのうちの「エレニの旅」は、映像は勿論だが、映画の音楽がとてもよく、心に沁みた。
映画のサウンドトラックから動画になっている物をいくつか見つけた。
ギリシャの作曲家、Eleni Karaindrou の曲と言うことで、テーマ音楽がいくつかのシーンと共にアップされている。
主人公の心情をよく表現した、哀切に満ちた音楽から、場面が甦ってくる。
映像も時に残酷でありながら、この上なく美しい。
音楽が途中で止まったりしている動画も多いが、これはどうだろう。
水没した村から、エレニの一家が、筏で脱出するシーンが主になってりる。
村人達から、迫害を受け、灯を消した家の中で、家族寄り添って身を隠す中で起きた水没。
かろうじて、廻して貰った筏で逃れたものの、エレニ一家は、家財ひとつを持ち出すことも出来ず、無言で筏の上に立ちつくす姿と、岸辺に打ち砕かれた家具の残骸がいたましい。

The Weeping Meadow (Theo Angelopoulos - music by Eleni Karaindrou)
1964Byron さんが 2009/05/06 にアップロード

下記は、テオ・アンゲロプロスの映画音楽を多く担当しているギリシャの音楽家、Eleni Karaindrou の音楽だけの動画。
長いのでURLのみ引いておくが、「エレニの旅」を含め、数曲が入っている。
いずれも哀切の籠もった美しい曲。
- Elegy of the Uprooting-
POLAVL188 さんが 2011/07/29 にアップロード
http://www.youtube.com/watch?v=Lv7HYsVznS4&feature=fvwrel

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2012-04-08

「マタイ」の同窓会

今日は「マタイ受難曲」演奏会が終わって2ヶ月ぶりの懇親会というか、同窓会。
演奏会の写真やCD、DVDが出来たので、その引き渡し、集金なども兼ねて、集まることになっていた。
午後1時、いつも練習に使っていた会議室の一つに、先生も含め34人が集まり、銘々が注文してあったた写真と、DVDなどをお金と引き替えに受け取り、その間に、映像の準備が出来、みんなで自分たちの演奏した「マタイ受難曲」を聴き(見て)午後4時半、そのまま30人が、最寄り駅近くの中華料理屋に移動、懇親会となった。
丸いテーブル3つに分かれて座る。
万年幹事役の年配の男性が、「お酒抜きの人2500円、1,2杯だけ呑む人3000円、3杯以上呑む人4000円、沢山呑む人5000円」などと、細かく会費を決めている。
中高年が多いので、お酒も、食べ物も、少な目で丁度いい。
夫も、こういう場では余り呑まないが、「男だから」と5000円払っていた。

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2012-04-07

上野公園・江戸の花

大久保の教会で、「ドイツレクイエム」の練習のあと、上野へ。
花見ではなく、3月から催されている「東京・春・音楽祭」に行くためである。
この情報、知らずにいて、気付いたときは、いいコンサートプログラムを逃した後。
最近、音楽会に行っても、コンサートのチラシなど貰わずにいたし、音楽情報誌の「ぶらあぼ」も見ていないので、こういう事にもなる。
上野には、公園や各種美術館の他に、東京文化会館はじめ、コンサート会場もあり、、博物館や美術館の中でも、時々、小さなコンサートが開かれる。

いつごろからか分からないが、今の時期、お花見だけでなく、コンサート目当てのお客も結構いるらしく、上野で音楽祭となったのだろうが、ひとつくらい、聴いてみたいと思った。
たまたま、ツイッターで、この日の午後3時、旧岩崎庭園で古楽コンサートがあると知り、「ドイツ・レクイエムの練習の後行ってみる?」と夫に言うと、あいにく、今日は、元職場関係の集まりがあって、練習も休むという。
そこで、私は1人で、練習場に向かい、午後1時、終わってから、しばし逡巡した。

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«白寿の超然